World of Camellia Sinensis
『魔術龍の異世界(ワールド・オブ・カメリア・シネンシス)』とは
「ワールド・オブ・カメリア・シネンシス(以下WCS)」は、日本茶を擬人化した異世界です。
そこでは、茶樹を憑代(よりしろ)にしたキャラクターたちが物語を紡いでいます。
キャラクターは、その容姿や能力を茶樹に依存しています。
例えば、日本茶には茶園に『覆いをかけるもの』と『覆いをかけないもの』があります。
「WCS」では覆いを茶園にかける期間の長さによって、それを憑代とするキャラクターの性別や年齢が変化します。
また、旨味が強いのか渋味が強いのか、あるいは味よりも香りが強いのかどうかによって、キャラクターの能力も変化します。
そしてその世界観は現実の土地や文化、歴史的事象が反映されています。
そのどれもが、異世界という環境で全く違う事象や土地柄となって、物語を脚色する役割を果たします。
(もちろん、最終的にはそれらはフィクションではあります)
龍騎士団茶舗では手始めに、現実世界の京都の茶文化をモチーフにした「カメリア・シネンシス・オブ・キョート(以下CSK)」を創造いたしました。
現実の京都の著名な茶産地5つをそれぞれ、
ファンタジー、SF、時代劇、スチームパンク、ポストアポカリプス
の雰囲気漂う国家として再解釈し、そこに現実の世界から主人公たちを迷い込ませました。
龍騎士団茶舗はこのような「CSK」、そして「WCS」という異世界から茶を“輸入”して、販売しているのです。
私たちはなぜ異世界を創造したのか
私たちが異世界を創造したのには、織田信長の存在があります。
過去、最も日本茶が歴史・文化に影響を与えた時代の立役者が信長でした。
信長は、茶器や茶道具といった品物に対し、城や広大な土地に匹敵する価値を付加しました。
そうすることで、当然それに付随する茶自体の価値も押し上げたのです。
現代でも最近、似た事象が起きました。抹茶スイーツの誕生です。
スイーツという世界観に茶が材料として含まれることで、茶自体の価値が上がったのです。
正直に申し上げて、茶は単品では好きな人しか好きではない飲み物だと思います。
しかし茶の真価は、何かと組み合わせた時に最大の価値を発揮します。
「イノベーション」の語源、“結合して新しくなる”を体現している飲み物なのです。
我々の目的は、お茶が好きな人だけにお茶を売ることではありません。
お茶を知らない人にも、その価値を認識してもらうことがより重要だと思っています。
そこで我々が選んだお茶の“相方”が『サブカルチャー』でした。
今や世界にも『クールジャパン』として熱狂とともに受け入れられつつある、マンガ・アニメ・ゲームに代表される文化です。
この文化との結合こそ、全く新しい“へうげた”『茶の湯』の誕生だと、我々は信じているのです。
また、『サブカルチャー』を選んだのにはもう一つ理由があります。
今、お茶の世界は『とんでもなく高級』な路線か『安価な大量生産』の路線に二分されています。
非常にわかりやすい『“メイン”カルチャー』二層に分かたれているのです。
私たちの目的は『安かろう悪かろう』な商品を売りさばくことではもちろんありませんし、またセレブのためのお茶だけを売ることでもありません。
私たちはこのような「天と地」の間に埋もれてしまうもの、そして「天と地」の評価軸の“外”にいるものこそ、複雑で真に『面白く楽しい』お茶だと思っているのです。
そう、“メイン”ではない“サブ”の世界に。
以上が、私たちが異世界創造を行った一日目の思いです。
そして残りの六日間を、皆さまと共に作り上げていきたく思っています。
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