About Cmdt. 井上 賢人

「日本茶を“駆る”」

私は、この決意をもって龍騎士団茶舗を2019年、令和元年に創業しました。龍騎士団茶舗はサブカルチャーと日本茶をブレンドすることで、茶葉の楽しみ方にまた一つ大きな違う視点・価値観を付け加えようとする試みです。しかしながら、騎士団がどれだけサブカルチャーと日本茶の融合を推し進めたとしても、やはりその根幹は“お茶”。茶葉自体は一切の妥協のない産物でなければなりません。


茶畑での栽培から収穫、茶市場あるいは生産家からの仕入、茶葉の一次加工と二次加工、そしてその販売というお茶の全てに携わってきた経験と、信頼あるお茶の資格『日本茶インストラクター・リーダー』などに裏打ちされた知識、そしてこのサイトにも余すところなく表現されている独特の感性という武器をフルに用い、日本茶を“駆る”。それが、私と龍騎士団茶舗の使命です。


Chevaliers de la Table ronde 円卓の騎士

Chevaliers de la Table ronde円卓の騎士)』シリーズ、通称『シュヴァリエ』シリーズは龍騎士団茶舗の最初の第一歩です。既存の日本茶の評価枠を超えた、騎士団ブランドの上位クラスに君臨するに相応しい茶葉たちのことです。


ワインには明確な基準があります。コーヒーにも同様の基準が構成されつつあります。しかしながら、日本茶にはそのような基準は存在しませんでした。

最高級の茶葉は、生産家・問屋・販売者がお茶と織り成す無数のトライアル&エラー、スクラップ&ビルドの応酬から誕生します。上質な土壌と、決して思い通りにならない天候に対応するための品質管理、そしてそれらを乗り越えた茶葉たちの厳選と、その魅力を最大限に楽しむための情報の明確な伝達からしか、生まれ得ないものなのです。

私たちのミッションは日本茶を“駆る”こと。そのために先陣たるコーヒーに倣って、評価“軸”でも評価“枠”でもない、評価の“ピラミッド”を、我々独自の評価基準『面白味』に基づいて構築します。

その上位クラスが『Chevaliers de la Table ronde』シリーズ、『シュヴァリエ』シリーズなのです。


私たちの今後について

コーヒーに倣うのには理由があります。コーヒーはお茶と同じく唯一、多量のカフェインを含む飲料として人類に愛され、国内におけるその売上は日本茶と相関関係にある良きライバルだからです。

我々の評価ピラミッドは、全体どころか一つの階層を構築することさえ、歳月を要するでしょう。何故なら、ピラミッドを完成させることではなく、それぞれの茶葉たちを楽しむのに最も適切な階層を設定し続けることこそが、我々の目的に他ならないからです。それは、元素の周期表を穴埋めしていくような途方もない作業です。


そしてこのピラミッドとともに、私たちの構築したサブカル的異世界『ワールド・オブ・カメリア・シネンシス』も拡がりを増していくはずです。その世界が拡がれば拡がるほど、我々の存在するこの世界も価値を増大し、一人一人の人々が他愛もないお茶という存在を通して、自らの『QOL(クオリティ・オブ・ライフ。人生の価値)』を高めていくことができるようになるでしょう。


お茶と相対した時、主役になるのはお茶ではありません。

主役はお茶を味わう人であり、重要なのは、お茶を味わった人がどう感じどう思うかです。

我々はそのお茶体験をより豊潤なものとするため、日本茶を駆り続けます。


略歴

1992年  京都府京都市生まれ


2011年  戦国武将、松永 “弾正” 久秀が茶釜と爆死したエピソードを知り、『茶の価値を知るため』の旅を始める


2012年  京都府立農業大学校入学 茶業専攻

     茶畑の管理とお茶の一次加工『荒茶加工』、二次加工『仕上加工』について実地で学ぶ。

     愛知県で開発された新技術『凍結発酵茶』に最適な品種を発見する。


2014年  農業関連団体職員となり、ファイナンシャル・プランナーの資格を活かしながら農業経営指導に携わる


2016年  農業関連団体職員を退職。宇治の老舗茶問屋へ入社。

     茶市場での入札、取引農家との連携、原料茶葉の管理と抹茶製造部門の運営、

     新商品開発に携わる。


2017年  お茶の二次加工『仕上加工』の新工場ライン立ち上げを総指揮。完成させ、管理を行う


2018年  日本茶インストラクターとしての活動を本格化。

     ドイツ国営放送の協力を得て、ミュンヘンのカフェにて短期修行。当時のミュンヘン、ケルへイム市長の

     訪問を受け、記念品を授与される。

     また、当年に役員を務めた地区茶業青年団が茶鑑定技術審査大会において、

     全国・京都府内ともにおよそ半世紀ぶりの優勝。


2019年  『龍騎士団茶舗』設立。活動を開始。

     『カメリア・シネンシス・オブ・キョート』の連載開始。

     お茶で世界を繋ぐことを目的とする『Tea Bridges』メンバーとなる。


2020年  宇治老舗茶問屋を退社し、『龍騎士団茶舗』としての活動を本格化。

     茶畑を取得する。


2021年  公式HP開設。

     オンラインショップBASE店開店。小売事業を開始。


2023年  代表を務めていた宇治茶問屋在籍中、

     ロンドンで開催された英国ティーアカデミーの全世界茶審査大会Leafiesにおいて、

     ハウスブレンド部門で世界中のお茶の中から1位となる金賞、抹茶部門で優秀賞を受賞。

     日本茶AWARDで審査員奨励賞を受賞。


2024年  日本茶インストラクター・リーダー資格取得